以前から “低pH維持” ということをかなり意識して水質管理をしてきたのですが、魚の様子を見ているうちに、「”低pH維持” だけに考え方が偏っていないか」「他にもっと重要なことがあるのではないか」という疑問を持つようになってきました。
言い換えると、よく「現地の環境(=水質)に極力合わせるのがよい」と書かれて(/言われて)いることが多いんですが、それホントか? と。
こういう疑問を持つようになったのは、問屋から直で入手したグリーンドワーフシクリッドの袋の水質や、本場ドイツでのブリーディング環境などを聞いているうちに、共通点がいくつかあることに気づいたことが背景にありますね。
水質の共通点は、
- pHはそんなに低くしていない(6.0~6.4くらい)
- GH/KHは普通の軟水レベルで極端に低くしていない
- TDSが意外と高い(150ppmとか200ppmとか)
- 濃いめのブラックウォーターになっている
なんです。
問屋では病気予防や殺菌の目的で濃いめのブラックウォーターで管理しているところが多いそうですね。
ドイツのブリーダーも必ずブラックウォーターでブリーディングしているとのこと。
また、ヨーロッパの水道水は硬度が高いので RO水 をブレンドして使っているそうですが、GH はそんなに(生息地の水質ほどは)下げないとも聞きます。
TDSが高めなのは GHがある程度高いからでしょうか。詳しくは分かりません、今のところ。
“低pH維持” を続けてきた自分の経験から言うと、確かに pHを低くしていること自体では特に問題は起きていません。
ただ、「吸着系ソイルのメリットとデメリット」でも書いた通り、吸着系ソイルを常時使用してpHを下げていると、ピートやリーフの成分、ミネラル、ビタミン、粘膜保護剤、… など、いろんなものを吸着してしまい、それらを常に足していかなければならないんですよね。
これらを足す作業は通常は水換え時にやることになりますが、そうすると、週イチの水換えごとに水質が大きく変わることになります。
この水質の変化が魚にとってストレスになっている可能性が高いです。
特に
硬度(GH)の変化は pHの変化よりも慎重&重要に考えないといけない
と感じてきています。
硬度が下がると pHが変動しやすくなるし、そもそも硬度が簡単に(急激に)変化すること自体がマズイ。
水換え後の魚のエラの動きは必ずチェックしていて、特に問題はないのですが、以前の記事で書いた
「1年ぐらい飼っているとだんだんと弱っていき、最後はエロモナス症のような症状になって落ちてしまうことがある」
という まだ原因を掴めていないことの一因が「不安定な硬度」または「低すぎる硬度」なのではないかと疑っているんです。
毎週(毎日?)、目には見えないけれどストレスによって少しずつ弱っていくのではないか、という推測です。
低pHと低硬度についての考察(まとめ):硬度が低過ぎるのはやっぱりダメですね
★2020.09.06:
どういうやり方がいいのか、現在 いろいろと考えている最中ですが、結局、「外部フィルターにソイルを入れる(まとめ)」で書いた、
溜め水タンクを使って、まずは 吸着系ソイルで水の硬度(GH, KH)を一旦下げてからソイルを取り出し、その後にピートを入れる、という二行程でやればいけるかもしれません。
の考え方ををベースにするのがいいかなと思っています。
具体的には下記の2パターンのどちらかですね。
- 吸着系ソイルでpHとGHをある程度下げた水道水を、ピートを入れた水槽の水換えに使う
- ピートだけを入れた溜め水タンクに RO水と適量のミネラル添加剤を入れて硬度を合わせて1週間ほど回し、その水で水換えする
(a)の方法だと少し面倒な感じがしますが、溜め水タンクが既に稼働しているので その中身を吸着系ソイルのみにするだけですし、ピートは飼育している水槽にポチャンでOKですね。
一方、RO浄水器を持っている場合は、(b)のやり方のほうがラクです。ピートを水槽に入れなくていいので見た目もスッキリですし、吸着系ソイルも不要になります。
私は RO浄水器を持っているので、(b)の方法でやろうと考えています。
これで「低pHで硬度が安定した水」ができるのではないかと期待しています。
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