以前、あるSNSで かなりの違和感を覚えた一文が流れてきたので、それについて書いてみたいと思います。
それ以来続いていた「モヤモヤした感じ」を多少でも解消(発散?)できればいいのですが…
そこには、
「30キューブ水槽に小型魚1000匹詰め込むことで、硝酸塩蓄積によるpH低下で代謝が上がって病気予防になるよ」
という意味の文章が書いてあったんです。
この文章の書き手からしたら「ちょっとキャッチーなことを言って注目を集めてみよう」的な意味合いもあったのかもしれませんが、個人的に こういう誤解を招く情報は放置できないなぁ と思ったことがこの記事を書くきっかけになっています。
(この記事冒頭の画像とこの文章とは関係ありません、イメージ画像です)
さて、確かに、硝酸イオン(NO3–)は、水換えで排出するか、または、脱窒作用を働かせない限り水槽内に蓄積していき、それに従って pHは下がっていきます。
pHが下がること自体は合っているんですが、なぜそれが「代謝が上がって病気予防」に繋がるんでしょうか。
魚の種類によっては、pHを低めに保つことで 体力の回復や病気の発生を防ぐ効果もあるとは思いますが、それは単にその魚の本来の適正pH値になっただけ、ということのような気がします。
一番分からないのは「代謝が上がる」「病気予防になる」というところですね。
何を根拠に言っているのかが不明です。
エサを良く食べて 良い糞をする、ということを「代謝がよい」と言っているんでしょうか。(←これはこれで間違いではありませんが)
魚の体内の代謝が上がったとしてもそれは目に見えるものではないですし。
魚の動きが良くなった、糞の状態がいい、エラの動き方がいい、くらいしか人間の目には見えません。
まあ、たった一行の文章でしたので これ以上の深掘りはできないんですけどね。
ショップの販売用水槽で 超短時間ですぐに売れきってしまうことが予め分かっている場合に一時的に入れておく、というのなら 百万歩(?)譲って まあ分からなくもないんですが…。
(いや、それでも分からないかな…)
最後に、当たり前の事実を。
硝酸イオン(NO3–)は、高い濃度であれば 確実に有害です。
どのくらいの濃度なら病気にならずに耐えられるかという点では魚種(元々の生息域の水質など)によりますが、ストレスが掛かって抵抗力・体力が低下し、状態が悪くなったり 病気に罹りやすくなるのは確かです。
P.S.
仮に魚が死ななかったとしても、30キューブ(約25L)に1000匹入れるなんて 単なる動物○○。
そういえば、「コリドラスの絨毯をご覧ください」とか言って、水槽底面全体にギッシリと詰められたコリドラスの画像を自慢げに掲載している発言もありましたね。これも動物○○。
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