以下、昔の話しを思い出して書いています。
昔、タンガニーカシクリッドの繁殖をメインにやっていたとき、毎日、大量のブラインシュリンプを湧かしていました。
そのとき、ブラインの孵化率が日によって大幅に変動するということがあり、その原因を調べていったら「タバコの煙」でした。(昔は喫煙者でした)
一言で言うと「ブラインシュリンプを孵化させる途中で、エアポンプに タバコの煙やタバコを吸った後の呼気がかかると、孵化率が落ちる」ということです。
(タバコを吸った後の呼気は主流煙の薄まったものと考えていいでしょう、喫煙後の肺から無くなるのに2時間かかると言われています)
「タバコ ブラインシュリンプ」「タバコ エビ」などのキーワードでネット検索してみると、ビーシュリンプなどの特に小型のエビにはタバコの煙や蚊取り線香の煙などは厳禁との記事が多くヒットします。
ビーシュリンプで厳禁なら、ブラインシュリンプでも当然厳禁だろうと思い、塩分濃度・水温・エアレーションの強さ、そしてこれに「タバコを吸ったあとの呼気」の4つを実験パターンの要素とし、全パターンを何回か繰り返した結果、得られたのが上記の結論です。
いろいろな実験パターンの内容と結果を簡単にまとめると、以下のようになります。
◆容器は「ハッチャー24」、水温28度、塩分濃度2.5%、エアレ開始24時間後の状態
- パターンA:エアレ中、喫煙後に近づく(24時間中4~5回、喫煙自体は換気扇の下で1回1本)
- 孵化率20%で、孵化したブラインの90%以上が死亡。生きているブラインも動きが悪い。
- 時間を36時間まで延長したところ、80%くらいのエッグは孵化した(ように見える)が、ほとんど死んでいる状態。
- パターンB:喫煙後に一切近づかない
- 孵化率90%以上で、孵化したブラインはほぼ100%生存。ブラインの動きは良い。
「タバコを吸ってるけど、ちゃんと孵化してるよ」というご意見もあるかもしれません。
「タバコをバンバン吸っていても同じ部屋にあるビーシュリンプが爆殖」という方もいらっしゃるようです。
もしかしたら、タバコの銘柄やニコチン・タールの強さ、エアポンプの位置、などによっても違いがでてくるのかもしれませんが、とりあえず「なんだか孵化率が悪いな」と疑問を持っている方は、タバコが犯人の可能性もあると考えて、一度チェックしてみることをおすすめします。
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