★2020.09.06:
「ソイル自体が持っている水質コントロール性」をコントロールできずに砂利にしたことは以前の記事(底砂について(ソイルやめて砂利にした話し))で書きましたが、じゃあそれで南米小型シクリッドをちゃんと飼えるような「弱酸性の軟水」を維持できるのか、ということになりますよね。
いわゆる「アピスト単独飼育水槽」ではないので、他の魚・エビ・水草、CO2溶解度なども考えると、pH6.0~6.5 くらい、硬度も低めで維持したいところです。
いろいろ調べてみると「外部フィルターにソイルを入れる」という方法で、弱酸性の軟水を維持している方の記事がいくつかありますね。
実はこれ、かなり前から私もやっています。
砂利系水槽で弱酸性の軟水を維持する方法を模索している方には、やはり、そのコストと効果、交換の頻度、外部フィルターに入れて大丈夫なのか、などが気になるのではないでしょうか。
私が使っているソイルの性質は「pH5.0を維持(普通に水槽内に敷いた場合)する吸着系で型崩れしにくいもの」という、超低pHがウリで、素手で数分触っていると手が荒れる(指紋がなくなる)くらいの結構強烈なものです。
ピートの成分にもあるフミン酸配合なのでこれも丁度都合がいいかと。水草用肥料などが入っていないこともこれを選んだ理由の一つです。(肥料が入っているソイルだとコントロールが難しいので)
本来は、低pHでのアピスト飼育・繁殖用に作られたもののようです。このような低pHのソイルは、pHを下げるときに(下げるために) GH, KH, TDS も下げますので、そのあたりのことも念頭に置いておく必要がありますね。
このソイルを、初期水質 pH7.0~7.5くらい の水槽(容量 約80L)に対して 1.0~1.5リットル入れて回すと、大体 pH6.0~6.3 になります。そして、pH6.8 くらいにまで上昇してきたら、そのときの状態に応じて 0.3L とか 0.5L を入れ替える、といった感じです。
最初の数ヶ月は 約1ヶ月で入れ替えしないと維持できないです(たぶん底床が砂利なので)が、安定してくると 1日のpH上昇が 0.01~0.02 になりますので、pH6.0 → 6.8 になるのに 2~3ヶ月くらい持ちます。(貝殻などが混入している大磯などの場合は、砂利がこなれて安定してくるまでに半年とかかかるかもしれません)
現在は 2~3ヶ月に1回 0.5Lの入れ替えで済んでいます。
このソイルの 0.5Lが約165円、この金額で 80L を 2~3ヶ月間 pH6.5前後にしてくれますので、コスト的には問題ないですね。
ただ、ソイル自体のpHが 例えば「pH6.5に維持」といったものだと、それに応じて量を多く(たぶん倍以上?)入れなければならないのでコストが上がりますし、量が多いとフィルター内の抵抗が大きくなり 流量にも影響しますので、「低いpHのソイルを少量」使うことがポイントかと思います。
次に、「外部フィルターに入れて大丈夫なのか」ですが、結論から言うと、全く問題ありません。
注意点は3点。
- ソイルを入れるネットは、ソイルの「粉」は気にせず目の少し粗めのものにすること。「粒」が通り抜けなければOKです。目が細かすぎると「粉」が目詰まりしたり、通水性が悪くなり 流量にも影響します。(「粉」は次の 2. で防ぎます)
- ソイルを入れたネットの上(インペラー側)に細目のフィルターパッドを できれば 2枚置いて ソイルの粉がインペラーに噛まないようにすること。
- pHが一気に下がらないように 多少面倒でも 初めはpHの様子を見ながら少なめに入れること。(やっぱり 常時測定型のpH計、こういうときのためにも あると便利です)
2~3ヶ月165円の費用と注意点3つ、これだけで「砂利系水槽で弱酸性の軟水を維持する」ことができますので、砂利でやっている方には是非おすすめします。
ソイル水槽で「ソイルの効果がなくなってきたけどまだ型崩れはしていないのでリセットするには早い」といったケースにも応用できるかもしれませんね。(こちらは未経験なのであくまでも想像です)
P.S.
シーケム プリスティン の効果とメリット (その4) でも触れましたが、底床ができあがって 低めのTDS値で安定するようになってからは 日々のpH上昇幅も小さくなり、ソイルの交換タイミングも長くなってきました。
初期は2ヶ月に1回でしたが、今では2.5~3ヶ月に1回くらいですね。今後はもっと長くなるかもしれません。
外部フィルターにソイルを入れる(追記)
外部フィルターにソイルを入れる(追記-2):100均バスケット
外部フィルターにソイルを入れる(まとめ)
外部フィルターにソイルを入れる(補足)
★2020.09.06: