以前、何かの記事で「導電率計(≓TDS計)が示す値によって水換えのタイミングやソイルの状態を知る」というようなことが書いてありました。
また、私の知る範囲では、このようなもの(↓)
を客に見せて アドバイスしているショップも存在します。
これらを見聞きした内容について、導電率計の使い方(というか水換えタイミングの把握のしかた)にかなりの違和感がありましたので 私なりの考え方を書きたいと思います。
結論から言えば、
導電率計は、
水換え用の新しい水の水質を調整するために GH試薬などと併せて使うものであって、水換えタイミングやソイルの寿命を知る目的で使うものではない
と個人的には考えています。
もちろん、水が汚れてくれば導電率は上がる かも しれませんし、ソイルの寿命がきて吸着能力が無くなったら上がる かも しれません。
生体にエサを与えても 水草に肥料をあげても上がりますね。
逆に、飼育水中のミネラル分やその他の成分が生体や水草によって消費されれば 導電率は下がります。
実際、水草が大量に繁茂した生体の少ない水槽では 日に日に下がっていきます。(経験済み)
つまり、水槽内で何かの変化があれば 導電率も変化しますが、だからといって「ある値以上になったら水換え」などの判断はおかしいですよね。
もちろん「水質が変化した」のだから、水換えして
水槽全体の水質をリセットするという目的では間違いではない
ですし、単に「どのように変化する(/した)のか知りたい」ということであれば 使い方としては間違いではありません。
つまり、
導電率の絶対値だけを水換えの目安にするのは間違い
で、
導電率の変化を水換えの目安にするのはまあ理解できる (ただし その水槽の水質特性を知っていれば)
という感じでしょうか。
飼育している生体に適切な硬度(GH,KH)や各種イオン濃度が低ければ 導電率も低く、その逆もありますし、元の水道水の水質によっても 導電率は様々です。
どうしても水換えタイミングの把握に導電率計を利用したいのであれば、
その水槽の水質特性を知ったうえで、絶対値ではなく 相対値(=変化)で見る
ようにすれば そんなに的外れにはならないとは思いますが、あくまでもこの見方は補助的なものに留まると思っています。
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