水換えのタイミングや頻度って、何を基準にしていますでしょうか。
ほとんどは、「硝酸イオン濃度が ある数値を超えたら」または「硝酸イオン濃度などに関わらず定期的に(週1回30%など)」かと思います。
脱窒作用を働かせていない場合は 硝酸イオンはどんどん蓄積されていくので「ある値を超えたら水換え」というのは、硝酸イオンを追い出すという意味では合っていますね。
脱窒作用も働かせている場合は 硝酸イオン濃度は常に「10mg/L前後」なので、この値を目安にはできません。
では、何を目安にしているのかというと…
ありません。
(というか、明確なタイミングは分かりません)
分からないからこそ、私は「週に1回」としています。
硝酸イオン濃度が低く、また、TDS値も1週間前とそれほど変わらないのになぜ「週1回」なのかというと、「飼育水の成分(N,P,K,Ca,Mg,S,…)の比率をリセットするため」です。
(ですので、硬度(KH,GH)は変化しているはずですね、測っていませんが)
私は RO水から水換え用の水を作っていますが、RO水に添加するミネラル類やビタミン類は毎回一定量・一定比率です。
これらの成分が、魚や水草やバクテリアなどによって消費されるとともに、何らかの成分が代謝の結果として排出されます。
RO水に入れるモノの成分とその比率は分かっていても、1週間経ったら 何の成分がどれくらい減っているか増えているかなんてほとんど分からないですよね。
- 窒素(N)は魚の排泄物やその硝化されたものに含まれますが、脱窒作用を働かせているので「10mg/L前後」。
- リン(P)はエサなどに含まれていますが、水草による吸収、リン酸吸着剤による吸着、によって「低い濃度でほぼ一定」。(または鉄分などによって固定化)
- カリウム(K)は消費されるだけなので、だんだんと減っていく。
- その他のミネラルやビタミン類も、どれくらいか分からないですが減っていく。
- 魚・水草・バクテリアの排泄物・代謝物の量や比率は不明ですが増えていく。
上記の通り、一定期間経ったら、全体としてどうなっているかはほとんど分かりません。
「分からなくてもうまくいっていればいいじゃん」というご意見もあるかと思いますが、それを長い期間続けていくと、クリプトが突然溶けたり、魚が病気になったり、と、いつかは崩れます。(プロ級の人は除きます)
水草だけに着目すれば、施肥の「絶妙な加減」でうまくいくのかもしれませんが、そんなウデはありませんので、その面から見ると、毎週、水草の肥料を添加しているとも言えますね。
ただし、量や比率が分からないので一括リセットしていると。
ということで、水槽のような閉鎖環境では「水質(成分比率)のリセット」が必要だと思っています。(海や川は、魚や水草が何を吸収して何を排出しようと 水質は一定ですし)
「どうなってるかよく分からないので定期的にリセット」ということですね、簡単に言うと。
ただ、水質リセットは、魚や水草にとって良い環境に戻すのが目的なので、RO水に添加するミネラル剤などをどのメーカーのものにするか、というのが重要になってきますね。(適していないものを入れても意味がないので)
私は、KENTの「リキッドROライト(※)」と「ディスカスエッセンシャル」をメインに使っています。
※:後日、「セラ ミネラルソルト」に変更しています。
「リキッドROライト」は 水道水への添加でもミネラル補給剤として使えますし、「ディスカスエッセンシャル」もディスカス専用というわけではなく、アピストやカラシン全般に非常にいい微量元素補給剤だと思います。
なお、なぜ水換え頻度が「2週に1回」や「3週に1回」ではなくて「週に1回」なのかは、水質リセット時の環境の変化をなるべく少なくするためです。
将来的には「5日に1回」になるかもしれませんし「10日に1回」になるかもしれません。(水質リセット時の変化が魚や水草に悪影響を与えないのであれば、頻度・タイミングは関係ないかと)
やはり
硝酸イオンを追い出すことだけが水換えの目的ではない
ですよね。
脱窒作用:硝酸イオン濃度を下げる方法(その2):マトリックスの適切な量
脱窒作用:硝酸イオン濃度を下げる方法:現状報告(その2) みりん不要条件
P.S.
もちろん、水草が多めで 魚の数(吸収量と排泄量)がかなり少ない水槽では、「バランスドアクアリウム」的なことは可能かと思います。
また、無換水水槽を否定しているわけでもありません。(そのウデがないだけ)
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