水草水槽：固形肥料「おこし」使用でpHが4.2!!(失敗談)

水草用固形肥料のいわゆる “おこし”、窒素やリンが不足しているときには非常に有効な肥料ですね。

今回は、「数年前に開封した “おこし”」を使ったことで起きた失敗の内容を共有したいと思います。

小型水槽(容積40L)で水草水槽を始めたことを「小型水草水槽に挑戦！」の記事で書きましたが、植栽後約1ヶ月が過ぎ、そろそろ窒素分補給が必要かなという状態になってきたので、何の迷いもなく「数年前に開封した “おこし”」を適量底床に埋めたんです。

そうしたら翌日から pHが爆下がり!!

pH4.2 になっていました。(生体は無事)

今回使用した「数年前に開封した “おこし”」の写真がこちら。

表面がかなりベタベタとしていて、色も購入時より若干濃くなったように感じます。
(今回の失敗が分かってから気付きました)

説明書には「pHや硬度には影響を与えない」と書かれていますので、これらが何らかの変化(酸化?)のサインなんでしょうか…。

とりあえずの応急処置として pH/KHプラスを pH が 5.5 くらいに上昇するまで徐々に入れ、生体にトラブルが起きていないことを確認してから、pH低下の原因を考えてみました。

と言っても、pH低下が起こる前にやったことといえば、この固形肥料の施肥のみ。

これが原因でpHが低下していることは間違いないですよね。

ということで、埋め込んだ “おこし” を取り出そうとしたのですが、既に溶けかかった状態で埋まっていたため、すべては難しく 3割くらいしか取り出せずに終了。

試しに、取り出した肥料を水道水が入ったコップに入れて数時間待ち、pHを計ったらやはりかなりの酸性になっていました。

取り出せなかった分の “おこし” はこの後も pHを下げ続けるので、この pH低下の効果が無くなるまで(=原因になっているものが無くなるまで)、水換えと pH/KHプラスの添加を続けていく必要があります。

計画としては、pHの変動幅がなるべく小さくなるように pH/KHプラスの添加を数時間ごとにやっていくことにしました。水換えは週に1～2回。

pH/KHプラスの添加は 20日間ほど続き、

添加初日から13日目に pH5.5付近で安定、20日目に pH6.0付近で安定、

となりました。

この期間中、50%水換えを3回しています。

そしてそのあとの水換え時に、

のpH値を計り、安定していることをもう一度確認して、pH低下の原因はほぼ取り除かれたと判断しました。

pH/KHプラスの添加によって水槽内でどのような化学反応が起きているのかは不勉強のため詳しくは分かりませんが、TDS値が施肥前よりも +80ppmほど上昇していることから、pHを低下させていた物質以外にも何か要らないモノ(→以前には無かったモノ)が存在すると考えられますね。

これらの「詳しくは分からないけど不要な成分」は今後の定期的な水換えによって徐々に薄まっていくはずです。

あとは、このTDS値が元の値にまで戻れば、今回の失敗のリカバリが完全に終了ということになります。

今回の教訓としては、

古くなった肥料は使わないこと!!

ですね。(当たり前!!)

肥料に限らず、水質調整剤などでも経年変化(酸化?)することがありますので、開封からある程度の期間が経ったものを使う場合は、使用前に問題ないことの確認が必要ですね。

以上、お恥ずかしい失敗談でした。ご参考まで。

P.S.

私は普段、粒ピートを使ってpHを調整していることもあり、万が一のとき、例えば、ピートの量が多すぎて pHが下がりすぎたときなどのために pH/KHプラスを購入済みでしたので、今回のような緊急事態にすぐに応急対応できました。

淡水魚飼育では多くの場合 pHを下げるほうに目が行きがちですが、緊急時用として pH/KHプラスも持っていると安心です。(今回はこれに助けられました)