今までずっとリン酸吸着剤はエーハイムのものを使ってきたのですが、ソイルをやめて砂利で立ち上げ直した水槽にしてから、吸着剤を入れると pHが上がってしまい 困っていたところ、エーハイムの人(今現在ではカミハタの人)と何度か電話で相談・問合せさせてもらった結果、「結果的にpHを変動させる可能性がある」ことが判明したので書いておきます。
簡単に言うと
リン酸吸着時の化学反応によって pH緩衝力が強くなるため、pH7.0に引っ張る作用がある
とのこと。
特に 軟水であればあるほどpHを上げる可能性が高い、と。
アフリカンシクリッドや海水魚などの飼育環境では、元々pH緩衝力が強いので ほとんど影響はないと思います。
今までのソイル底床の淡水水槽の環境で pHが上昇しなかったのは、ソイルの吸着&放出効果がうまく機能してくれていたのだと考えています。
今回の「砂利系底床」環境では、水量80L水槽の外部フィルターに エーハイム リン酸吸着剤 1袋投入で +1.0くらい上昇していて、その上昇幅を気にする環境かそうでないか になると思うのですが、砂利系の底床で弱酸性の軟水を維持したいので 個人的には非常に気になっていました。
pH緩衝力を強くしてしまう原因は、エーハイムのリン酸吸着剤がいわゆる「鉄系」(水酸化鉄)だからだそうです。
鉄系の吸着剤は pHを上げやすく、アルミ系の吸着剤はそれほどではない、とのこと。
なので、「アルミ系を使ってみてはどうでしょうか」との提案をいただきました。
提案された通り、今ではアルミ系のリン酸吸着剤、シーケム(Seachem)のフォスガード(PhosGuard) を使用していますが、pHはほとんど変動しませんね。
リン酸吸着剤としてはちょっと高いような気がしますが、淡水の場合は 水量200Lに対して50ml使用で 3~4ヶ月持続、とのことなので、コスパは悪くないと思います。
アルミ系だといつでも手に入るのはフォスガードくらいでしょうか。
同社の同じシリーズでフォスボンド(PhosBond)やフォスネット(PhosNet)もありますね。
フォスガード以外は pHが上がりやすい かも なので 私のところの環境では使う予定は今のところありませんが、選択肢として複数あることはいいことですし、用途・環境によって使い分けられそうですね。
今のところ、黒ヒゲも抑えられていて 吸着力も問題なさそうなので、当分フォスガードでいこうと思っています。
あと、リン酸濃度の測定には「セラ PO4 試験試薬」と「ELOS アクアテスト PO4 プロフェッショナル 低濃度」を使っています。
普段はセラのものでいいのですが、もっと細かく知りたいときには ELOS のもの、という使い分けですね。(ELOSのは高いので)
★2022.01.24:訂正
淡水用としては現時点ではセラ社のみになってしまいましたね。
リン酸吸着/除去剤:鉄系とアルミ系 メリット・デメリットとコスパ比較
アルミ系リン酸吸着剤:シーケム フォスガードは規定量を守ろう
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