生物濾過(硝化作用)の説明として「猛毒のアンモニアを無害な硝酸塩に変えます」などの文章、いろいろなところで見かけますが、後半 所々 誤っている部分がありますね。
正しくは、
硝酸イオンはアンモニアや亜硝酸イオンと比較すると毒性は低いが無害(無毒)ではない
でしょうか。
※:アンモニアの毒性を 1 とした概算です。
上図の通り、硝酸イオンの毒性は アンモニアのそれと比較して 約100分の1 ですが、
0 ではない
ですね。
硝酸イオンも濃度が高ければ有害ですし、これに敏感な魚種では濃度が低くても悪影響があります。
このブログの記事でたびたび書いている
魚種によっては脱窒が必要
という話しは、上記のことからきています。
生物濾過(硝化作用のみ)がちゃんと回っていれば どんな魚でも大丈夫、というわけではないのが難しいところですね。
生体ごとの「硝酸イオンから受ける影響度」を考慮して、その生体が余計なストレスを感じない環境にすることを常に考えながら飼育を楽しんでいきたいと思っています。
脱窒作用:硝酸イオン濃度を下げる方法(その2):マトリックスの適切な量
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