エロモナス症(運動性エロモナス症)の直接的な原因は、もちろん「エロモナス菌に感染」なのですが、これは常在菌なので 発症する原因は別にあります。
- 水質の悪化
- 水温の急激な低下
- 魚の免疫力の低下
これらをもう少し細かくしていくと、
- 生物濾過(硝化バクテリア)が不十分 → アンモニアや亜硝酸の残存 → 有害 → ストレス
- 水換え頻度・量が不適切 → 硝酸イオンなどの過剰な蓄積 → 有害 → ストレス
- エサが酸化している → 消化器官へのダメージ → ストレス
- 硬度・TDSが低すぎる → 浸透圧調整機能へのダメージ → ストレス
むりやり「ストレス」に持って行っているようにみえますが、そんなに的外れではないと思っています。
特に硝酸イオンに関しては、あるサイトで「硝酸イオンの蓄積による生体へのストレス → 体力低下 → 免疫力低下、がエロモナス症の発症原因の一つ」という詳しく説明された記事もあり 納得できる内容でした。
(硝酸イオンは「無害」ではなくて「比較的無害」なだけなので、許容量をオーバーしたら「有害」ですね)
また、「水合わせで注意するのは「pHショック」だけじゃない(追記)」の記事で、
魚は基本「野生動物」ですので、弱い個体でなければ 水質の変化には意外と強いです。(例外ももちろんあります)
異なる水質の水に入れられることは ある程度のストレスにはなると思いますが、慣れるまでの一定時間(/期間)はそのストレスに耐えられますね、魚の体力と水槽の水がちゃんとしていれば。
と書きましたが、
この「水槽の水がちゃんとしていれば、慣れるまでの一定期間はそのストレスに耐えられる」という部分、
逆に言うと、ストレスが掛かりっぱなしの状態だといつかは病気になるかも、ということですね。
私のところでは脱窒作用を働かせているので硝酸イオン濃度は10mg/L前後に抑えていますし、水換えも なるべく魚に負担の掛からない方法でやっていますが、特にアピスト(南米小型シクリッド)が導入後半年以上経ってから調子を崩すことがたまにあります。
半年くらいは元気なのですが、それを超えるとだんだんとエラバク気味になり → 口呼吸をしだす → エサを積極的に摂らない → 少し腹が膨れる(腹水?) → ちょっとだけポッップアイ気味になる(鱗が逆立つ場合もある) → 死亡。
エラバクし始めてから死亡まで 1ヶ月以上あるので、急激な症状の進行というわけでもなさそうですが、後半は明らかにエロモナス症の症状ですね。
いろいろ調べている最中ではありますが、「硬度が低すぎて塩分が少ない(?) → 浸透圧調整機能のフル稼働による体力低下・エラバク・免疫力低下 → エロモナス症の発症」というのがあてはまるのではないかと疑っていて、これを確かめるために、少し硬度を上げて (というか ゼロの状態が長く続かないようにして) 数ヶ月 様子を見ようとしています。
水草ボーボー状態のため、以前は、水換え用のRO水にミネラル剤(K,Ca,Mg,S,Na,…)を添加しても、次の水換え時には GH, KH ともにほぼゼロになる(=水草に吸収される)状態ですので、水換えと水換えの間の数回(1日おきくらい)、ミネラル類を少量ずつ添加していって 硬度の極端/急激な低下を抑える、という方法がいいかなと考えているところです。
★2019.06.15:
★2019.08.04:
もうしばらくお待ちください。
★2019.12.08: