クーラーとポンプの選び方

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zc-200α クーラー 水槽用

ついに「水槽用クーラー(チラー式)」を買いました。

いままでは、「窓を閉め切って部屋のエアコンを軽めに付けっぱなし & 冷却ファン」方式だったんですが、諸事情あり、この方式では難しくなったので。

クーラーの選定

チラー式のクーラーは安いものではないので、どれにするかはかなり悩むところですね。

60~200Lくらいに対応しているものが一番ラインナップが多く、どのメーカーの どのモデルの どの容量のもの、がいいのかを多くの機種の中から決めるにあたって 何の知識も無かったので、下調べに 1ヶ月以上かかってしまいました。
選択ミスも避けたいですし。

このクラス(対応水量)だと、まずは「ゼンスイ」か「GEX」に絞られますね。

どちらも以前は温度センサーのトラブルが多発していたようですが、マイナーチェンジ後のモデルは大丈夫なようです。

クーラーを取付ける水槽の容量は約80Lなので、100~180Lくらいの対応範囲なんですが、上記両メーカーへの問合せ(複数回)、ネットでいろいろ検索 など、ほぼ調べ尽くし、結果、すんなりと決めることができました。

以下、調べた情報を書いておきます。
(具体的な名称や数値が出てきますが、メーカー(または日本代理店)の公式回答ですので掲載に問題はありません)

ただし「公式回答=実際の使用環境において正しい」とは限らないのでそこはご注意ください。

候補は5つ。

機種 消費電力 ホース径 対応水量
水温25℃
要求流量
吸水 排水 周囲30℃ 周囲35℃
ZC-100α 112W 12/16 12/16 100L 70L 300~900L/h
ZC-200α 210W 12/16 12/16 200L 140L 420~900L/h
ZR mini 160W 13/16 13/16 (表記なし) 180L 600~1800L/h
CoolWay BK110 180W 12/16 12/16 200L 100L 300~900L/h
CoolWay BK210 220W 12/16 12/16 350L 160L 480~1620L/h

◆GEXに問合せ:

  • 故障時の対応スピードは、通販/ショップ/… で差はない。むしろ、個人から直接のほうがオーバーヘッドは無い。
  • GEX CoolWayシリーズの最新機種(BK110,BK210)の温度センサ故障は聞いたことがない。センサ故障はほとんどが旧型。
  • 修理時の預かり期間は約30日。夏場などのシーズンは40日くらい。(ゼンスイでやっているような代替品貸出はナシ)
  • 故障のほとんどは「冷え続ける」症状。ヒーターのフル稼働で応急対応して、夏が終ったら修理に出すというやり方をする人が多い。
  • 停電復旧時に電源ON状態も戻る。最後に設定したデータ(温度など)は、ずっと記憶される。

◆ゼンスイに問合せ:

  • エーハイム2213,2215をポンプとして使っている人は多いが、本来は クーラーの最大要求流量と同じくらいの流量のポンプを推奨。
  • 修理時の預かり期間は約7営業日。夏のシーズンは約10営業日。代替品の貸出OK。代替品がユーザ宅に届いてから故障品を送ってもらう、という流れなので「クーラーなしの期間」はない。
  • ZRシリーズよりもマイナーチェンジ後のZCシリーズのほうが基板回路設計が新しくなっている。対応水量が適合するなら ZCシリーズのほうがおすすめ。
  • 停電復旧時に電源ON状態も戻る。最後に設定したデータ(温度など)は、ずっと記憶される。

◆ネット情報:

  • ゼンスイをお勧めしている記事ばかり。GEXを勧めている記事は見かけない。
  • 「クーラーは一つ上のクラスのものを買うべし」という記事が多い。記事内容も納得できる。
  • GEXのほうが稼働音はうるさい。(Youtubeにて実測動画・音声を確認)

「停電復帰後に停電前の状態を維持すること」は譲れない条件でしたが、両メーカーともOKでしたね。
(電源がそういう設計の類いのものだから当たり前かもしれませんが)

あとは、静音性とトラブル時の対応スピードの2点がポイントでしたので、上記の調査結果から「ゼンスイ ZC-200α」に決まりです。

ポンプの選定

駆動方式(外部フィルターに直列接続か 専用ポンプか)を決めるにあたっては、エーハイムさんに問合せしました。

◆エーハイム(カミハタ)に問合せ:

  • エーハイムでは、外部フィルターにクーラーを直列接続することは禁止していない。クーラーの内部抵抗はそれほど大きくないので直列接続は問題ないが、専用ポンプのほうがベターではある。
  • 2215のポンプ自体(ろ材ナシ)の性能曲線は、1048とほぼ同じと考えてよい。ろ材の抵抗による損失は 20~30%。つまり、揚程0の場合、ろ材を入れた状態で460L/h。

当初は、エーハイム2215(カタログ値:620L/h)に直列接続することを考えており、エーハイムの担当の方からもそれで問題ないとの回答でしたが、稼働中の2215の流量を実際に測ったところ 260L/h でした。

この流量にクーラー抵抗損失分を考慮すると 210L/h くらいにまで下がり、明らかに上記クーラーのいずれも流量不足となることと、2215の(普段の)流量変化にクーラー性能が影響されるのがイヤだったこと、の2点から、独立した経路として専用ポンプでの駆動に決めました。

★2019.08.03:訂正

2215の実測流量(260L/h)はフィルター内にソイルを1.0L入れた状態の値でした。ソイル無しでは 300L/h です。

ポンプなら水陸両用のエーハイム製、と決めていましたので、流量から換算して カタログ値:600L/h の 1048 で決まりです。
(1048は、10W, 吸水12/16, 排水12/16, 揚程1.5m, 実質流量480L/h)

専用ポンプ駆動とした結果、水槽に出入りする吸排水のパイプがそれぞれ1本ずつ増えてしまいましたが、見た目の問題だけであり、魚にとっては関係ないことなので問題なしです。
(あと、これは水温を下げることとは直接関係ないのですが、以前から少し水流が弱いかなと思っていたので、1048 の追加は好都合でした)

なお、選んだポンプが エーハイム1000 や エーハイム2100 ではない理由は以下です。

  • 水中専用の 1000 は水温上昇や水中での振動があるので避けたい
  • 水陸両用の 2100 は吸排水ホース径が19/27で 流量も強すぎる(1400~2100L/h)
  • 1000 や 2100 は音と振動がかなり大きいというクチコミが多い
  • 2100 は 陸上使用での「またぎ配管」が禁止されている

中でも、上記4つめの「2100 は またぎ配管ができない」(↓)のは決定的な落選理由になりました。

(エーハイム2100 公式ページ より)

本製品は自給式ポンプではありません。

またぎ配管は異音や動作不良、故障の原因となる可能性があります。 吸水側は、押し込み配管にしてスムーズに吸水できるようにしてください。

またぎ配管 押し込み配管 エーハイム 2100

1048の実際の使用感としては、クーラー、ポンプ、いずれも想定通りの動作・稼働音で全く問題なく、今のところ、魚(水温)も私(精神的)も快適です。

電気代も、部屋全体を24時間冷やし続けるよりも少なく済んでいます。

財布は一時的にかなり薄くなりましたが、夏場の気温(室温)を気にせずに外出できることや、季節の変わり目などの水温変化による魚へのストレス軽減の面で、こんなに便利・快適だとは思いませんでしたね。

また、価格を最優先にして選んでいたら失敗していたかもしれません。

どんなものでも安いものから選ぶというやり方ではなく、お金を掛けるところとそうでないところのメリハリをつけることが大事だと 今回 改めて思いました。

★2019.02.10:訂正

1048購入・使用の数ヶ月後、ポンプを 1250 に変更しており、その理由を「クーラーとポンプの選び方(追記-2):エーハイム1250に買い換え」の記事に記述しています。

最後に

冷却ファンでも問題なく冷やせる ボトルアクアリウムや小型水槽 では、無理してクーラーを買う必要はない(そもそもつけられない)ですし、多くの水槽を「水槽部屋」に置いている場合は、部屋のエアコン常時稼働のほうが経済的ですね。

飼育環境がマッチするなら、チラー式クーラーを是非おすすめします。

クーラーとポンプの選び方(追記):専用ポンプでの駆動に決めた理由

クーラーとポンプの選び方(追記-2):エーハイム1250に買い換え

クーラーとポンプの選び方(追記-3):ポンプの振動音対策

クーラーとポンプの選び方(追記-4):クーラー設置水槽の水温が上がり気味な理由

外部フィルター:流量がカタログ値の半分以下!?

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