現在、ロイヤル・ファロウェラなど、ある程度の大きさになるロリカリアを複数種 飼っていますが、エサの量の増加に伴うフンの量の増加、そしてその結果となるデトリタスの増加、が気になっていました。
特に、濾過を外部フィルターでやっている水槽の場合、パイプやホースの中に付着するバイオフィルム(?)状のものが 水草水槽や小型魚中心の水槽よりも多く付着するので困ります。
フィルターの流量が低下してくると水槽全体の調子、飼育水の感じがイマイチになる、という状態を何度か繰り返していたので、これは根本的になんとかしなきゃいけないなと 調べたり試行錯誤したりして、やっとその原因が分かり、流量を維持することの重要性を再認識しています。
流量低下の原因(私の場合)
以前の記事「シーケム プリスティン の効果とメリット」で紹介しているプリスティンはもちろん使っていますが、残ったフンやデトリタスが 分解されるよりも早いスピードで増えるので、結果、水槽内・フィルター内・ホース内・パイプ内から無くならいという状態になっていました。
外部フィルターは総水量(90L)に対して余裕のあるもの(エーハイム2217)を使用しているのに何故だろうといろいろ調べていった結果、
給排水パイプ・ホース内の付着物による流量低下
が原因だったことが分かりました。
さらにそれは、
シャワーパイプを付けたまま 1年以上 パイプ/ホースを掃除しなかった
ことが、一要因だったんです。
(お恥ずかしい話ですが)
以前「流量を落とさずに水流を弱める方法」にも書いた通り、シャワーパイプは 純正の穴の大きさそのままで使うと 流量は低下します。
それを分かった上で、いつも通り、穴を大きくし、さらに穴の数も増やしていましたが、それでも ある程度の抵抗になっていたようです。
その抵抗が流量を減らしたことで付着物が増え → さらに抵抗が増して → 付着物がまた増え → さらに抵抗が増して ・・・という悪循環で 徐々に流量(と流速)が減っていくという状態になっていたんですね。
流量維持の重要性
本来、フィルターは、ろ材容量とポンプ能力とのバランス(=生物濾過効率)が一番良くなるように吐出流量が設計されているので、
流量を低下させてはいけない
んですよね。
言い換えると
時間当たりの循環量(全水量の回転数)を低下させてはいけない
とも言えます。
底床を敷いてある水槽の回転数は 1時間に 5~6回転、ベアタンクの場合は 1時間に 7回転以上 が適正と言われていますので、これが目安になりますね。
なお、水量に対して1ランク上のフィルターを選んだ場合など、水流が強すぎる場合に ダブルタップやシングルタップのコックを操作して流量を絞ることを推奨している記事がありますが、経験上それはやめた方がよく、
流量は確保したまま流速のみを下げる
ことが非常に重要だと感じています。
↓
流量を落とさずに水流を弱める方法(追記-3):ナチュラルフローパイプの余ったコネクタの活用方法
流量低下によるトラブル
流量が低下したままにすると、どうなるか。
- 生物濾過が弱い、安定しない
- 生体が健康でない(動きが悪い)
- コケ(藍藻など)が頻繁に発生する
- 水カビが発生する
- 底床から嫌なニオイがする
- 飼育水の透明度が悪い
などのトラブルが出てきます。
流量の低下や 水量回転数が不足した状態では、いくら水換えしても、念入りに底床掃除しても、または、バクテリア剤(硝化促進系)を入れても、これらのトラブルは一時的にしか解決しません。
とにかく、そのフィルターが持っている本来の生物濾過能力が発揮できるようにしてあげることが一番重要です。
流量を回復させる方法
新規立ち上げを除き、既に稼働している水槽環境で外部フィルターの流量を本来の値に回復させるには、
- パイプ、ホース、フィルターの入り口/出口のコネクタ付近、ダブルタップ内、などの掃除をする
- 魚の排泄量に応じた量の シーケム プリスティン を入れ、既に付着しているドロドロを自然に排出させ、再付着しないようにする
の方法があります。
普段は (b)「シーケム プリスティン」で流量低下を抑えつつ、適切なタイミングごとに (a) をやる、という感じがいいかなと思っています。
上記(a)(b)でも流量が戻らない場合は、スピンドルの摩耗やインペラーの経年劣化が原因であることが多いですね。
私は常に予備を1セット用意しておいて、いつでも交換できるようにしています。
最後に
そもそも、フンが多い魚を飼うなら上部フィルター、または上部フィルターと何かの併用、がメンテ上も有効だとは思いますが、
- 既に外部フィルターで始めてしまって 現時点で安定している
- 上部フィルター設置による照明や騒音の問題
などがあって、濾過方式を切り換えるにはちょっと腰が重い、という場合もありますので、当面、上記の (a)&(b) でやっていこうと思っています。
濾過能力(/濾過槽容量)や静音性など、なかなか期待するスペックにピッタリくる上部フィルターがないという理由もありますし、元々ある器具(エーハイム外部フィルター)を眠らせておくのはもったいない、有効活用したい という意味もありますし…。
まあ、どの濾過方式にしても、流量維持が重要であることには変わりはないですね。
今回は、特に外部フィルター使用の場合、ということで ご参考になれば幸いです。
P.S. [重要]
この記事で書いている「水槽/水量の回転数」は、魚の過密度が適切な場合の値です。
過密気味に飼育している場合や 排泄量の多い魚の場合などは、その排泄量を処理するのに適した回転数にする必要があります。
外部フィルター:流量低下の一原因は水カビの場合もあるかもしれない
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